2012年1月29日

鳥の急患やってきた!

朝、県民の森に野鳥調査に来ていた市川先生に一本の電話が。

なんと県民の森の近くで瀕死のフクロウの仲間を拾った人が、事務所に持ち込みに来られるとのこと!


そして届けられたのは毛布にくるまれた、ぬいぐるみのようなフクロウ類でした。

「あ~、これはオオコノハズクや」と市川先生。

小さくてかわいいです。

なんでも朝明渓谷沿いの道路に落ちていたんだとか。
何かにぶつかったのか、おなかが空いていたのか…見たところケガはなく、ときおりうっすらと目を開けています。
大きな目玉は、白目にあたる部分がきれいなオレンジ色で、これがオオコノハズクの特徴なのだそうです。

フクロウ類は昼間眠るので、ただ単に寝ているだけの可能性もあるとのことで、いったん市川先生に預け、獣医さんに見てもらうことに。


と、その前に…


拾ったのが森の幼稚園の先生だったので、いっしょに活動する予定だった子供たちが一目見たいとやってきました。
「初めてフクロウ見た~」と、興味津々です。

ここで市川先生からフクロウの仲間についてのミニ授業。


こんな生の教材を使っての授業は、そうそうありませんね!
子どもたちもオオコノハズクを心配そうに見ながらも、熱心に説明を聞いていました。


こうして獣医さんのもとへ届けられたオオコノハズク。
やはり間近で触れ合うと感情移入してしまいます。
なんとか元気になって、またオレンジ色の大きな目をくりくりさせながら大空に飛び立ってほしいものです。

2012年1月26日

雪が積もると見えるもの

本日は日本各地で大雪だったようですね。
県民の森でもしっかりと積もっていました。



普段見えている景色は雪に覆い隠されて真っ白に…


でも、雪が降り積もった時こそ見えるものもあります。



そう、動物の足跡です。


シカイノシシタヌキなど、たくさんの動物たちがいることは分かっていても、なかなか実感しづらいもの。
普段ならフンや湿った場所の足跡を探すしかないのですが、雪が降れば、そこに動物がいた証拠を簡単に見つけることができるんです。

それぞれの動物ごとに特徴のある足跡をしているので、見分けられるようになると、とっても楽しいですよ♪


上の写真の足跡は四本指、左右の足跡の幅やまっすぐな歩き方からしてキツネでしょうか。
キツネやタヌキは足跡が似ているので、ちょっと自信がないですが…^^;


足跡を追っていって、その動物が何を考えてどんな行動をしたのか想像するのも楽しみ方のひとつ。
なかなか直接見られない動物たちでも、しっかりとそこに生きているということを実感できます。

こんな雪の日の楽しみ方、いかがでしょうか。

2012年1月21日

シイタケの菌うち体験

この時期の恒例となっている企画、「シイタケの菌打ち体験」。

家庭でシイタケ栽培ができるホダ木をもって帰れるということもあり、毎年すぐに定員いっぱいになる人気の企画です。

ホダ木となるコナラの原木は、昨年10月の「伐木体験」のときに、参加者で力をあわせて倒したもの。そのときのみなさんも今回、参加しております。


それではさっそく菌打ち作業、と、その前に雑木林やコナラについてお勉強。


森林の遷移(移り変わり)についてや、ドングリについて、ナラ枯れ病についてなど、子どもにとっては、ちょっと難しかったかな?


さあ、ではお待ちかねの菌打ち作業です。

ドリルで穴を開けて、そこにシイタケ菌のついたコマを木槌で打ち込みます。家族で協力して作業する姿、楽しそうですね。




意外と単純な作業ですが、あとはこのホダ木を日陰に置いておけば、来年の秋には立派なシイタケがニョキニョキ出てくるはず!

スーパーで売られているシイタケはオガクズ培地などでできた菌床栽培ものが多いですが、原木でできたシイタケの味は、それらとは段違いですからね~、楽しみです♪


「こうやって実際に体を動かす体験は子どものたちの勉強になりますね~」とは参加者のお母さんの弁。
その通り。人と森との関係や、どうやって森から食べ物がつくられるかを学ぶのにも、シイタケの菌打ちはぴったりです。
なんせ最後は自分たちが実際に食べられるものができるわけですから☆

参加者のみなさん、シイタケができるのを楽しみに、大切に育ててあげて下さいね。

2012年1月17日

まるで宝石、冬の森フルーツ

木いちご ― 野性味とおいしさを同時に想像させる、なんと甘美な響きの名前なんでしょうか。

その酸味のある絶妙な甘さは、まさに森のフルーツの代表といっていいでしょう!

木いちごの仲間にはクサイチゴモミジバイチゴなど多くの種類があり、そのほとんどは初夏に熟すのですが、中には冬に熟す種類もあります。

それがフユイチゴ

県民の森の遊歩道を歩くと、あちらこちらに真っ赤に光るフユイチゴの実が。


ツヤツヤの粒はまるで宝石、ルビーのようです(ちょっと大げさかな…汗)


同じく県民の森でよくみられるモミジバイチゴに比べると野性味の強い味ですが、ジャムなどにすることでその酸味も楽しむことができます。


ということで、2月4日に「フユイチゴでジャムづくり」を開催します!
基本的にこちらで用意したフユイチゴを使いますが、園内のフユイチゴも実際に観察してみましょう。

材料などの関係で、定員がいつもより少なめになっておりますので、お早めにお申し込みを!

2012年1月13日

落ち葉のなかの落し物

落ち葉がつもる森の中。
その中をよく探してみると葉っぱ以外の落し物があったりします。


これが何かわかりますか?

おかいこさんのマユみたい?
その通り、蛾のマユですね。

成虫は10数センチにもなるヤママユという蛾で、本州では最大の蛾になります。

成虫のヤママユの標本
自然学習展示館に展示されています。

夏に羽化するので、今の時期に見られるのは抜け殻になったマユ。
ずいぶん色あせてしまっていますが、できたてのマユは緑色の光沢があり、高級な絹の材料にもなるそうです。

中にはサナギの抜け殻が入ってます

落ち葉の森の中を歩くときは、落ち葉以外のものを探しながら歩いてみるのはいかがでしょう。
何か不思議なものを見つけられるかもしれませんよ?

2012年1月8日

真冬のきのこ

夏や秋にはたくさん出たきのこたちも、冬にはほとんど姿を消してしまいました。

でも、冬にも見ることができるきのこも少数ながらあります。

おなじみのシイタケエノキダケも冬に見ることができるきのこなんですよ。



冒険の森で見つけたこの見事なきのこはヒラタケ

とてもおいしいきのこなので、スーパーなどでよく売られています。
でもやっぱり野生のものは、売っているものより迫力が違いますね!

この寒い季節、鍋にいれると最高なんですが、県民の森では動植物の採取は基本的に禁止。
ガマンガマン…><

2012年1月5日

一面の銀世界

昨日夕方からの雪によって今日の県民の森は一面の銀世界。
朝は20センチ以上の雪が積もっていました。



森の中も真っ白になって静まり返っています。
ときおり聞こえる、枝から雪が落ちる音以外にはほとんど何も聞こえない静寂の世界。


葉の落ちた枝に雪が積もってまるで樹氷のよう。美しい・・・


普段歩いている森も、こうなると普段とは違う美しさがあり、まるで知らない場所に見えます。



雪が少し落ち着いた午後には、雪で遊ぶ来園者の姿も。
静かな雪の森がちょっと賑やかになりました。

自然学習展示館の横にかまくらが!


大きなゆきだるまも広場に登場!
横に立つ職人の誇らしげなポーズもいいですね^^

掲揚塔に続く坂道はソリ乗り場に。
これだけ距離があるとけっこう迫力ありそうですね。


やっぱり雪が降ったら雪が降ったなりの楽しみ方がありますね!

2012年1月4日

2012!

新年あけましておめでとうございます。


三重県民の森は、本年も多くのみなさまに自然に親しんでもらえるよう頑張ってまいります!

画像はキング・オブ・トンボと呼ばれるオニヤンマ


なんでいきなりトンボかって?

なぜならトンボは英語でdragon fly(ドラゴンフライ)、「竜の虫」。

もうおわかりですね。今年は辰年、しかし残念ながら県民の森には竜は生息していなかったので、代わりに登場していただきました♪


ということで、今年はみなさまにとっても昇り竜の如く、そしてトンボの如く空高く舞い上がれるような年になりますように。