2015年12月10日

秋の草木染め体験

植物の色を楽しむ、草木染め体験。
県民の森ではいつもお馴染、二人工房の中島さんご夫妻とお弟子さんたちを先生にお迎えし、10/31に開催しました。

今回で4回目となる秋の染め。
ちょっと変わった素材に挑戦です。



先生が手に持つ緑色のごつごつしたもの…

これが今回の草木染めの材料、「五倍子(ごばいし)」です。
日本ではかつてお歯黒の材料として使われた、ヌルデの葉にできる虫コブ。
こんなもので染まるの?いったいどんな色になるのか、どきどきです!


材料の採取にでかけると
「あったあった!」と目のいい子どもたち。
つぎつぎに虫コブを見つけてゆきます。

先生からは、自然から材料を分けてもらっているからと
寄生するヌルデシロアブラムシが命をつないでいけるよう、
採り過ぎに注意することを教えていただきました。

小さな生きものへの感謝と心配り、大切ですね。



ふれあいの館に戻ると、絞りの作業。



針でちくちく糸を縫い、絞ってギュッと締めあげます。
子どもたちも針仕事をがんばりました。
さて、どんな模様になっているかな。



楽しみな染めの時間は午後から。
濁ったお湯が染める液。
この液で色がつくの…??




染め液から焙煎液へ…

すると、みるみる色が紫色に変わっていきます。
繰り返すと色の深い、なんとも落ち着いたいい色になりました。
こんな色が生まれるなんて驚きです。



絞りの糸をはずし、模様が浮かび出る瞬間はまた特別な時間。

わーっと歓声が聞こえます。


ひとつひとつ違う模様を確認するのは楽しい作業ですね♪



みんな完成♪

虫コブの草木染め大成功~!
あっと驚く不思議な色を隠し持っている植物たち。
こんどはどんな色に出会えるかな?

次回の草木染めは春の予定です。
みなさまお楽しみに。






2015年10月25日

森林ヨガ


日に日に秋めく10月。
この心地よい季節にぴったりの「森林ヨガ」を10/12に開催しました。

講師は初夏の回につづきヨガインストラクターのRisaさん。
笑顔の素敵なRisa先生の教えのもと、レッスンスタートです。





芝生にマットを広げて、大地に体を預けて…

呼吸と今の自分を感じることを大切にする時間。




耳に届く虫の音や鳥たちのさえずり。

目の前に広がる青空をゆっくり横切る雲や、きらきら緑の葉っぱも心安らげてくれます。




呼吸に合わせて、しっかり体も伸ばして




最後は参加者の皆さんとヨガのポーズで記念撮影♪

とっても心地よい時間。
自然と一体になったようだったと、参加者の皆さんにも喜んでいただきました。


日々の体や心のケアにとても良いとされるヨガ。
そして、医学の進歩により森の中で過ごすことも私たちの心や体の健康の維持増進に効果があるということが分かっています。森林の中でおこなうヨガは、さらに相乗効果があるのではないかと思います。

皆さんが森で過ごして元気になってもらえますように。
そんな気持ちを込めつつ、今後もヨガやアロマのイベントを開催していきたいと思います。


そして、Risaさんは名古屋や四日市でも教室をされています。
ブログで教室の案内をされているそうなので、今回ご参加頂けなかった方はぜひチェックしてみてくださいね。






2015年9月30日

とんぼ池復活大作戦2

本来の生態系を復活させる為、昨年から開催した、とんぼ池の池干し。
今年も9月12日に三重県主催「トンボ池復活大作戦2」を開催しました!




まずは三重県みどり共生推進課 野生生物班の方から池干しの目的と外来種についてのお話がありました。

もともとは日本にいなかった外国の生きものたち。その適応力と繁殖力の強さで、日本にもともと住んでいる生きものの数が少なくなったり、生態が脅かされています。

トンボ池にたくさんいるアメリカザリガニとウシガエルはその代表格です。
昨年の池干しで駆除を行いましたが、それから一年。彼らも池干しの前のように復活してきている感じが…
ということで昨年行った池干しの効果を確かめ、経過観察をする意味も込めて、今年も開催となりました。




はじめは恐る恐るだった子どもたちも、泥に慣れてしまうと大丈夫。
タモやバケツを使い、次々と生きものを捕まえていきます。



大きなウシガエル捕まえた!



オタマとザリガニはバケツにいっぱい!
これでも捕まえられたのはきっと全体の一部だけです…

昨年と比べると、大きい個体が少なくなっていますが、数自体はあまり変わっていないようです。


約1時間の採取のあとは、池にいた生きものの観察会。
東産業株式会社から榊枝さんと、NPO法人ちょっと自然の植村先生が丁寧に説明をして下さいました。




水槽の生きものたちにみんな興味津津!

絶滅危惧種のメダカをはじめ、タガメ、スジエビ、大きなカワムツ、クロゲンゴロウ、ギンヤンマのヤゴなど在来の生きものを見ることができました。

池の中にはたくさんの生きものたちが住んでいたんですね。

昨年の池干し後に水が循環する様にしたことで水温が下がったせいか、ハイイロゲンゴロウが少なくなり、タカハヤ、カワムツが増えた、といった変化が出てきていることも分かりました。



ちっちゃなウシガエルはちびっこたちに大人気。
ザリガニもウシガエルもかわいい。
でも、増えすぎると生態系のバランスを失ってしまう…

それももとはといえば人間が持ち込んだもの。
生きものが悪いわけではありません。

複雑な内容ながら、今日の体験を通じてこどもたちには外来種と在来種の関係を知ってもらえたかと思います。


2年目の池干しが終わり実感したことは、いったん定着した外来種を減らすにはかなりの時間と労力がかかるということ。変わってしまった環境をもとに戻すのはたやすいことではありません。


皆さんも安易に生きものを自然に放したり、移動させないで下さいね。
種によっては犯罪となるものもあります。

意外に知らない特定外来生物のこと、ぜひ一度ご覧ください。



2015年8月14日

藍の生葉染め体験

夏休みにはいってすぐの連休、毎年恒例の藍の生葉染め体験を開催しました。

夏にピッタリの涼しげな色に染まる生葉染め。今年も大盛況です。


まずは春のイベント時に種まきをした藍畑で材料になる藍を刈り取ります。


今年は天候不順で成長が遅かったので心配しましたが、なんとかみんなが使える量を集めることが出来ました。


ふれあいの館に持ってかえり、葉っぱだけをむしり取ります。
けっこう量があるけどがんばって~。 


と、生葉染めに入る前に生地に葉っぱで模様をつけましょう。
藍は木槌でたたいて染めだすたたき染めでもきれいに染めることができるんですね。


みなさんいろんな模様を染めだしていますね~♪

お昼をはさんで、いよいよ生葉染めです。


摘んでおいた葉っぱを塩もみして染液をつくります。
ぎゅっ、ぎゅっ、ぎゅっ、と♪


できた液に生地を浸すと…葉っぱの色に染まりました!
でも、不思議なのはここから。

染液に液を浸して、空気に触れさせるのを繰り返し、
最後に水で洗うと…


緑色に染まっていたのが、いつの間にか水色に!
昔ながらの言葉では、「浅葱色」。


涼しげな色のハンカチがたくさんなびいて、夏の暑さを忘れさせてくれますね。


最後に恒例の記念写真をパチリ!

今年も素敵な作品がたくさんできました♪



2015年6月11日

ホタル観察会

 初夏の夜といえば、水路に飛び交うホタルの光。
県民の森でも6日に「ホタル観察会」を開催しました。


当日は気温が低いうえ風も強い。
ホタル観察のコンディションとしては厳しいです。
今日は見られるかなぁ…
ホタルの出を心配しつつ、冬の制服を着込み現地へ向かいました。



空が暗くなるのを待ちながら、まずはホタルについてお勉強。
県民の森で見られるヘイケボタルを主に、その生態や見分けについて学びました。

説明が終わるころ…
森の奥に1匹のホタルが!
よかった。他にも出ているかな?

メインとなる友情の池を目指して、みんなで真っ暗な森を進みます。

とんぼ池に差し掛かるころ
「いたいた!」
「きれい~」
発見の声!

とんぼ池の隣を流れるあさけの小川沿いにチラホラ。
飛び出しても風に流されて…今日は飛びにくそうです。



優しく手にのせて近くで観察。
発光器の数を数えて雄雌を見分けたり、胸の十字模様を確認しました。



もっときれいに光が写せたら…


帰り道では樹液の出ている木を巡って、クワガタ探し。
コクワガタのオスが3頭見つかり、子どもたちも大喜びでした。


厳しいコンディションに心配していましたが、予想よりもホタルを見ることができました。

参加者の中にはホタルを見たことがないというお子さんもいらっしゃり、ご家族で観察を楽しんでいただけたようです。

水路の工事や農薬など、環境の変化から生息地・生息数ともに昔より減ってきているホタル。
優しく小さな光と、それを追う子どもたちの姿がいつまでも見られるよう守ってゆきたいですね。


2015年4月20日

山菜勉強会

春の恒例イベント「山菜勉強会」
今年も四日市市自然保護推進委員の桐生先生をお招きし、開催しました。


先生は、今年すでに7回目の山菜勉強会とのこと。
山菜の興味の高さと先生の人気が伺えます。



まずはふれあいの館で山菜についてお勉強。
芽出しを食べる山菜は、実は毒草との誤食が多く正しい知識がないと危険です。
そして、植物から恵みを分けていただいていること。
植物を枯らしたり、傷めてしまわないよう、採取のマナーも教えていただきました。

山に入る機会が減り、知識をもった人々も少なくなってきた今。
基礎から分かりやすく教えて下さるお話に、皆さん熱心に耳を傾けていました。



勉強のあとはさっそくフィールドへ。
あそこにも、こちらにも、食べられる草がいっぱい!
食べ頃や採り方なども、実物を見ながらだとよくわかります。

でも、時折食べられるものによく似た毒草が…
それぞれの写真やメモをとりながら、特徴を観察しました。



子どもさんはタンポポの花摘み。間違えないから安心だね♪
分かるものだけ口にするというのも大切です。



ふれあいの館に戻ったら、楽しみなお弁当と山菜の天ぷら試食!


先生が準備してくださった山菜が、ずらっと30種類以上並びます。



子どもたちもおてつだい♪



揚げたてはシンプルに塩をつけて!


 

香りやクセにより少しづつ味が違う山菜。
試食でそれぞれ好みの種類を発見できたようでした。



春の若菜摘みは古今和歌集や万葉集でも多く歌われています。
春を待ちわび、春を喜ぶ人々の心は今も昔も変わりませんね。
そんな日本の心や文化的なことも含め、教えていただいた勉強会でした。

先生、参加者のみなさま、どうもありがとうございました。




2015年4月17日

27年度 初モリメイト

27年度初モリメイトはミツバチの巣箱の設置を行いました。

3/12のイベントで参加者のみなさんに作成していただいた巣箱。
スムシ忌避剤をかけて乾かし、屋根を取り付けたり…などなど、追加作業を重ねてこの日ついに設置となりました。(イベントの様子はコチラ


雨の多い4月ですが、今日は久々のいいお天気♪
ミツバチプロジェクトリーダーの徳田さん指示のもと、作業開始です!



まずは雨よけに波板の取付。
台風の風や鈴鹿おろしに負けないよう、ネジでしっかり固定しました。




出来上がった巣箱を条件のよいと思われる場所に設置。
風通しのよい南向きの場所…
まわりにはこれから咲いてくるヤマツツジの木がたくさんあります。
ミツバチが体力を消耗しないよう、蜜源が近いほどいいのだとか。
春は花がいっぱいの県民の森。
色んな蜜が集められそうです。



杭とワイヤーでしっかり固定!



巣分かれした群れが集まれる、木の下に設置完了!



森の中の巣箱。雰囲気がいいですね。

今年は雨が多く、ハチも巣分かれのタイミングを逃しているかもしれませんが
無事に入ってくれますように…。

モリメイトの皆さま、どうもありがとうございました。



県民の森では今回のミツバチ関連の作業や森林整備(笹刈り、間伐)、園内整備(遊歩道の整備、落ち葉かき)、希少植物の調査(マーキング)などを一緒におこなうモリメイト(森林ボランティア)を募集しています。

わたしたちと一緒に森づくりをはじめてみませんか♪
皆で体を動かすのは楽しいですよ!
ぜひお気軽に県民の森までお問い合わせください。